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パリのメルスリー 刺繍道具のプレゼンテーションボックス
さくらんぼステンシル キャニスターセット
花かご装飾 カードスタンド
セルロイドベビーとベビーベッド
フランスタペスリー額 『貴婦人の社交の場』
甘美 貴婦人のカルトナージュ
レア ヴィクトリアン 子供絵パズル
リモージュ 薔薇のプディングセット
逸品 薔薇ガーランド装飾 ボンボニエール
優美 ロココ薔薇ガーランドのジャルディニエール
夢見る少女 アンファンドレス
薔薇花紋ブロケード 貴婦人のおひざ掛け
天使のフィレレースパネル
優美 金彩ロカイユのコンソール
ブドワール 花かご2灯ブラケットシャンデリア
リボンと薔薇ガーランド装飾 アペリティフグラス(在庫6/残り0)
家具の装飾美 ロカイユ彫刻のパネル
薔薇と天使のテーブルランプ
白磁 セーヴルビスキュイスタイル 宮廷コフレアビジュー
薔薇彫刻 ギャラリー付きベッドサイドキャビネット
リボンと花刺繍レースのクッション
パリ窯 薔薇の大きなピアスプレート
パリ窯 ピンク人形おままごとセット
サンルイ シスル金彩ワイングラス(在庫8)
純銀 天使のケーキトング
薔薇と天使のボーンチャイナプレートセット
フランス純銀 リボン装飾サーヴィングセット
ブドワール リボンとレースのリネンケース
ロココリボン装飾のガラスフレーム
薔薇と天使のガーランド クロモリトグラフ額装
宮廷 淑女と天使のコフレアビジュー
花かごシフォンシェードのテーブルランプ
優美 キャサリン・クライン薔薇の額装
レア 花かご装飾 ファイヤースクリーン
花かご刺繍 シルクのリネンケース
家具の装飾美 リボンとローズバスケット
マリアージュ グローブ・ド・マリエのガラスケース
家具の装飾美 リボンとローズバスケット(在庫2)
セルロイドのトイテリア
ヴィクトリアン・アルバムページ(在庫2)
花刺繍とポワンドローズのクッション
ピンクリボンとホワイトリネンのドールドレス
ロマンティックなアンティークドールのボンネ
パリ窯 天使のピアス細工プレート(A)
パリ窯 天使のピアス細工プレート(B)
リボン グラヴィール ビスケットバレル
純銀 ピアス細工 花かご装飾のナプキンスタンド
フランスポーセリン ブルーのぼかしと薔薇のティーセット
優美 リボンとローズガーランド 純銀 ナプキンリング
ノルマンディレース テーブルセンター
花かごガーランド タピスリーボーダー【価格はオプションをご参照下さい】(A)在庫2/残り0、(B)在庫1/残り0
金彩 花かごとガーランド ムショワールプレゼンテーションボックス
家具の装飾美 バスケット彫刻のパネル(A)
家具の装飾美 バスケット彫刻のパネル(B)
多色刷美術印刷 『犬と戯れる子供たち』
可憐 ガーランドとロカイユ プードリェール
家具の装飾美 リボンとローズガーランド
ピンクフリルのドラジェボックス
貴婦人の肖像画入りガラストレイ
優美 フレンチテキスタイル エッチングガラスのパラヴェント
花プリントテキスタイルのボーダー
可憐なアンティークドールハット
小さな薔薇のクロモリトグラフボックス
リボンレースとシルクの刺繍プティクッション
ロイヤルウースター 金彩薔薇紋コンポート
モノグラム ディナースプーン&フォークのセット(在庫6セット/残り1)
リボン装飾のナイフレスト(在庫6/残り0)
リボンガーランド装飾 ミラースタンド
アルバート・ウイリアムズ薔薇の美術印刷 額装
ブドワール ピンクのキルティング メルスリーパニエ
エナメルフローラルのスーピエール
セルロイドベビーとベビーベッド
家具の装飾美(リボンと薔薇の鍵穴)(在庫2)
バルボティーヌ 薔薇のキャニスターセット
サボンボックス(A La Rose)
サボンボックス(Rose Embaumees)
サボンボックス(可愛いベビー)
ピンクリボンとレースフリルのクッション
可憐 スミレモチーフのトリオ(在庫10セット/残り7)
可憐 スミレモチーフのミルクピッチャー(在庫2)
可憐 スミレモチーフのプレート(在庫2)
スミレとリボン装飾のプティパニエ
バカラスタイル グラヴィールクリスタルデキャンタ
薔薇のニードルポイントパネル
セーヴルスタイル 薔薇紋コフレアビジュー
逸品 オルモル薔薇ガーランド装飾 ボウル
ルイ15世スタイル 天使の置時計
優美 ロカイユ装飾とクリスタルガラスの1灯シャンデリア
パフュームボックス(Ambre Royal)
ペア うさぎのオーナメント
ピンクモアレの花かご メモリアルブック
天使と女神様 コフレアビジュー
家具の装飾美(リボンローズバスケットとロカイユ)(在庫2/残り0)
アイボリー 薔薇の聖書
花かごと薔薇装飾のロケットペンダント
プティポワンとレースのガラストレイ
セーヴルスタイル リボンと薔薇ガーランド ティーボウル
優美 オルモル薔薇ガーランド装飾 コフレアビジュー
静物画 薔薇のオイルペインティング
ロイヤルウースター フィギリン『ウィンザー城の舞踏会』
ロイヤルウースター フィギリン『ハートの女王』
可憐 スミレのテーブルランプ
コウルドン グレアム夫人肖像シルク額装
ブドワール リボンと薔薇のブーケ 4灯シャンデリア
ベビーピンクの小さな靴
花刺繍 ピンクリボンのベビーボレロ
ロマンティック 花刺繍レースクッション
揺れるベッド ドールパニエ
華麗 貴婦人のミニアチュール
花刺繍フレンチレース リネンケース
薔薇と金彩フォント ショコラボックス
オレンジブラッサム フラワーティアラ
家具の装飾美(ローズメダリオン)
薔薇刺繍 シルクモアレのホワイトワーク
薔薇と天使のウォールランプ(A)
薔薇と天使のウォールランプ(B)
逸品 純銀 薔薇ガーランドのボンボンディッシュ
甘美 ポンパドールピンク 天使のピアス細工プレート
優美 ワトー画美術印刷 額装
ブドワール リボンと薔薇ガーランド 1灯シャンデリア
可憐 スミレのトレファイル・ディッシュ
ヴィクトリアンのクロモス ベビードロワー
薔薇紋 ピンクのリモージュボックス
ホワイトワークレース レディボネ
エナメル彩色 桜のボンボニエール
幸福のマリアージュ フラワーガールのパニエ(ブーケ付き)
甘美 天使の3面スクリーン
幻想 19世紀 天使のマントル置時計
ロココ 花かごテキスタイル パラヴェント
天使のフィレレース カフェカーテン
優美な薔薇のフレンチファブリック(A)W80×180cm/(B)W80×200cm【価格はオプションをご参照下さい】
花かご刺繍 ピンクのリボン通し レディのおひざ掛け
ドアの装飾美 ブラス ドアプレート(在庫2/残り0)
ドレスデン 天使のカップ&ソーサー
薔薇とリボン装飾 ブラケットシェード(在庫2/残り0)
薔薇ガーランド グラヴィール ローズボウル
エナメル彩ヴェールデポリ 薔薇花紋絵画プレート
フランス伝統木工芸 透かし細工フレーム
パリ窯 金彩 西洋紫陽花紋 デザートプレート(在庫4枚/残り0)
パリ窯 金彩 西洋紫陽花紋 ディナープレート(在庫4枚)
パリ窯 金彩 西洋紫陽花紋 レギュミエ
パリ窯 金彩 西洋紫陽花紋 スーピエール
フレンチエレガンス 鳥装飾のピッシェ
薔薇と天使のブロンズミラー
金彩 クリスタルガラスのサーヴィスセット
レア ブドワール 薔薇のファブリック カルトナージュドロワー
優美 金彩花紋 ナポレオントワ
華麗 金彩 芸術的な薔薇の絵画パネル
手刺繍 洗礼クリスニング ローブ
装飾美 リキュールグラス(在庫4)
手描きスミレセルロイド入り 天使のフォトフレーム
ブドワール ピンクリボンのガラスボックス
ルイ シェリー スミレのトフィー缶
スミレの刺繍フレーム
曲線が美しいロカイユ装飾2灯ブラケット(在庫2)
エナメル金彩 ビスケットバレル
ポーセリン 薔薇のドアプレート(グリーン)(在庫2枚/残り0)
ポーセリン 薔薇のドアプレート(ブルー)(在庫3枚/残り0)
ポーセリン 薔薇のドアプレート(ホワイト)(在庫4枚)
ワトー画美術印刷額装 (貴婦人のお目覚め)
ワトー画美術印刷額装 (貴婦人の化粧の間)
ワトー画美術印刷額装(貴婦人の社交の場)
ワトー画美術印刷額装(貴婦人の寝室)
リモージュ 金彩 薔薇花紋 ボンボニエール
マイセンスタイル 天使のトレファイル・ディッシュ
バカラスタイル 金彩クランベリーのフラワーベース
パリの帽子やさん ブティック テーブル
優美 宮廷のサロンチェア 薔薇のセティ
可憐 スミレの風景画 キャニスターセット
薔薇の陶板トレイ
ロココリボン プティレースクッション
薔薇のブーケ 手彩色 シルクのカルトナージュ
可憐なスミレのドールハット
フランスポーセリン リボンと薔薇ガーランド紋 フラワーベース
ジオラマスタジオ『不思議の国のアリス』
華麗 19世紀 花文字マントル置時計
サンルイ ロココ グラヴィールシェリーグラス(在庫11/残り0)
優美 ピアス細工 薔薇のコンポティエ
金彩 薔薇紋 レギュミエ スーピエール
甘美 銅板エナメル『猫を抱くマドモワゼル』
薔薇のエッチング ビーズガラスシェード
薔薇刺繍 ホワイトワークレースのパニエ
逸品 エナメル彩 天使のオペラグラス
バカラスタイル オルモル薔薇ガーランドクリスタルガラス
家具の装飾美(天使のハンガーフック)
パリ窯 薔薇ガーランド ジャルディニエール
スミレのカフェオレボウル4個セット
子供絵 ピンクのぼかしプレート(在庫2/残り0)
ペーパーマッシュ ニードルケース
ミニアチュール チェア
天使と薔薇ガーランドフレーム 手描きパース
セーヴルスタイル 天使の陶板画ブローチ
手彩スパンコール装飾 ロココ貴族の扇子
リヨン シルク薔薇刺繍ボーダー(A)SOLD/(B)在庫1
リボン花刺繍 レースカーテン
薔薇ガーランド ボンボンディッシュ
ロココ 金彩薔薇 オーバルトレイ
純銀 薔薇ガーランドとモノグラムナプキンリング
静物画 薔薇のオイルペイント額装
優美 天使が舞うオーナメント
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アンティークレッスン Vol.1【Lace(レース)】

esson Vol.1

Lace

◆レースの語源

糸を編んだり撚ったりして作る、透かし模様の編地のことを総称してレースと呼びます。
レースの語源は諸説ありますが”縄、ロープなどで編まれた捕獲用の網”を意味する、
ラテン語のラク(Laqueue)や古代フランス語のラシ(Lassis)とする説が一般的なようです。
(Photo1)


◆レースの種類

レースはその起源となった技法によりニードルポイント・レース(Needlepoint Lace)と
ボビン・レース(Bobbin Lace)とに大別されます。
両技法とも16世紀末にヴェネツィアで確立された後、多様なレースデザインのニーズに
応えながら新しい技法を次々と派生させ発展していきました。
19世紀初めには機械編みレースが登場し、その後産業の発展とともにレースの需要は大衆化していきますが、
惜しみない時間とともに編み出された手工芸であること、華麗で豊富なデザイン、
そして手編みゆえの希少性に共通する時代の贅沢さを味わう点において、
近年益々アンティークレースの価値と人気は高まっています。
(Photo2)


◎ニードルポイント・レース

刺繍からヒントを得た、針と糸を用いて編んでゆく技法。
羊皮紙や薄い紙に描いたデザインの輪郭を糸で縫った後、
輪郭の内側をステッチで縫い埋めてモチーフを完成させてゆき、
そのモチーフを用途に応じてつなぎ合わせることで一つのレースを仕上げるものです。
(Photo3)


16世紀の中ごろヴェネツィアの刺繍師たちによってレティセラと呼ばれる技法が考案されました。
あらかじめ刺繍を施した布地の縦糸と横糸を巧みに差し引き、補強のために
スカラプ・ステッチやボタンホール・ステッチを施して仕上げるもので、
その後様々に派生したあらゆるニードルポイント・レースの祖となる技法です。
(Photo4)


デザインが多様化する中で、糸の抜き取りにかかる膨大な時間や布地が薄くなってしまうと
いうレティセラの難点を改良したプント・イン・アリア(空中ステッチ)が誕生します。
透かしの明度を自在に表現できたことから、幾何学模様から次第にモチーフを際立たせることを
得意とした絵画的デザインが数多く作られました。
布地の芯を必要としない土台を考案し、これを刺繍に用いたことでプント・イン・アリアは
ニードルポイント・レースの発展に大きな弾みをつけました。

1620年頃からヴェネツィアで作られ始めたグロ・ポワンはアンティークレースの最高峰と称されるレースで、
モチーフに厚みをつけて立体感が伴っているところが特徴です。
(Photo5)


「グロ」とは「大きい」を意味し、大きな花のモチーフのレースをグロ・ポワンと呼びます。
ヴェネツィアンレースの代表格として特に知られています。

ルイ14世の命令で作られ始めたフランスのレースは1680年頃には「ポワン・ド・フランス」と
名づけられ、ヴェネツィアンレースに代わる隆盛を見せました。
その後フランスでは18世紀半ば頃からはボタンホール・ステッチでかがった六角形の網目状のブリッド(つなぎ目)
が特徴のアルジャンタンが流行しました。
(Photo6)


しかしアルジャンタンは作るのが非常に大変だったため、見た目の印象は継承しつつも、
ボタンホール・ステッチではなくステッチを重ねてねじるだけの簡単な作りに技術面が改良されました。
この技法によって作られたレースをアランソン・レースといいます。
(Photo7)


いずれの技法にしてもネットの繊細さと、モチーフの際立ち方の妙がとても魅力的なレースです。

◎ボビン・レース

飾り紐の技法から発達。

固定された図案上の、ポイントとなる箇所に打たれたピンをガイドとして利用しながら、
ボビン(糸巻き)を左右に動かして糸を交差させることによって編み進めるレースの総称です。
(Photo8)


この技法は1520年代半ば頃、フランドル地方やイタリアのヴェネツィアで始まったとされています。

ボビン・レースには連続した糸で編み上げていく「連続糸レース」と、
モチーフを後から編みかがる「ピエス・ラポルテ・レース」の2種類があり、
どちらも非常にしなやかな手触りとさざ波のような外観が特徴でボビン・レースの優位性となっています。
また、トワレと呼ばれる平織状の目の詰まった不透明な部分は、ボビン・レース特有の織地効果です。

17世紀はじめ、バラやカーネーション、貝などのモチーフを特徴とした連続糸レースのジェノヴァが高い評価を得ます。

ニードルポイント・レースに比べ、比較的作るのが容易であったボビン・レースは
ニードルポイントとつなぎあわせたミックスレースや、
高価で作るのが大変であったニードルポイントの代わりとして模倣を目的に作られることが多かったようです。

18世紀に非常に緻密で均一なトワレを特徴とするヴァランシエンヌが登場します。
(Photo9)


網目の構成がはっきりとしているためモチーフの輪郭が明確な上、
レースの白さも魅力的な特徴の一つとして高く評価されました。
ニードルポイント以上の評判を得たといわれるレースです。

◎機械編みレース
19世紀に入り、靴下編み機にヒントを得て、絹や木綿でチュールを作ることを目的にした
最初の編み機がフランスで登場しました。
1830年頃このチュール編み機にジャカード機構が取り入れられ、
本格的レースの製造が可能になると、主にボビン・レースを模倣したレースが多く作られるようになりました。
(Photo10)


◆レースの歴史、レースついて

古代エジプト・古代ローマ遺跡からレースを作る道具であるボビンが出土されたことで、
レースの歴史がとても古いことが知られるようになりました。
製作に関する正確な記録は残されていないものの、道具の出土はレースと当時の生活様式を知る上での
貴重な研究資料となっています。

一方、レースという言葉が初めて記録に登場したのは13世紀以降のこと。

布地に幾何学模様の切れ込みを入れ、補強のためにステッチを施したカットワークや、
生地の織糸を前後左右に寄せて模様を表現したドロンワークは15、16世紀に作られた最初期のレースです。

16世紀後半にはカットワークから発展したニードルポイント・レースと、
飾り組み紐の技法から発展したボビン・レースという2つの技法が確立され、
ヴェネツィアやフランドル地方を中心に服飾の装飾として、
また室内を飾るインテリアの一部として人々の美意識の変遷とともにそのデザインや技法を発展させました。
(Photo11)


レースの製作には高い技術が必要とされていたため、職人になるためにはわずか7、8歳という年頃から
その技術を身につけなければなりませんでした。
目や神経を酷使する作業は思いのほか重労働で、若くして健康を害するケースが後をたたなかったという
記録が残っており、レースの華々しい流行の陰に隠れた過酷な一面を物語っています。
(Photo12)


1580年頃、ヨーロッパ各地でフレーズと呼ばれる円形のひだ襟が大流行しました。
老若男女を問わず流行したこのフレーズはレースの需要を高めただけでなく、
地域による独自のデザインの発展やレース自体の価値の向上にも大きな影響を与えました。
(Photo13)


17世紀になるとレース装飾は王侯貴族の間で、富と権力を誇示する重要なアイテムとして
なくてはならないものになりました。
ルイ14世は宮廷を訪れる貴族たちに、グロ・ポワン・ド・ヴェニーズのレースを身につけることを
礼儀として定めたというエピソードが残っています。
(Photo14)


当時流行した、レリーフを取り入れた彫刻的で力強い表現を得意とした
グロ・ポワン・ド・ヴェニーズは、バロック趣味の流行を背景に男性の威厳を示すに
ふさわしいレースだったのでしょう。

18世紀に入り感受性を武器に地位を向上させ、次第に男性にひけをとらないステイタスを得る女性が多く現れてくると、
レースはロココ趣味と相まってドレス、ショール、パラソル、ファン(扇)、下着に至るまで、
あらゆる箇所に用いられるようになりました。
陰影法が取り入れられたことにより、絵画的リアルさを表現することが可能になった
アランソンのレースは、その透明感と軽快さが女性の装飾に好んで使われました。
(Photo15)


マリー・アントワネットもアランソンのレースを好んだ一人であり、
とりわけ美と気品を意味するくじゃくのモチーフを愛したとされています。
(Photo16)


皮肉にも彼女のレース好きはフランス革命の原因の1つともいわれており
残念ながら革命とともにこの時代のレースのほとんどは焼き尽くされてしまいましたが、
難を逃れて受け継がれ、現存しているレースもわずかにあります。
その中でも時代の正当性が検証されたくじゃく柄のレースは、彼女にゆかりあるものと考えられています。

レースの流行とそれに伴う需要高の過熱は、産地の経済を潤す一方、
輸入国にとっては莫大な購入費による外貨の流出で、
財政難や国力の弱体化を懸念しなければならなくなりました。
そのため奢侈禁止令や輸入に関する禁止や制限が設けられることになりましたが、
レースの流行を完全に沈静化する手立てにはならなかったようです。
このような情勢の中、フランスでは1665年、国内でのレース生産に力を入れようと、
いくつかの都市に王立製作所を設置しました。
(Photo17)


この積極的な政策は成果を挙げ、フランスのレース産業は10年足らずで独自のスタイルと
技法による「ポワン・ド・フランス」をレースの一級品としてヨーロッパ中に知らしめるまでになりました。

貴族社会において人々を熱狂させたレース。
レースはしばしば宝石よりも高価であったことから「白い宝石」と称され、
色絹糸や金・銀糸で作られたレースは更に価値あるものとして、財産目録にも掲載されたといわれています。
また当時盛んに描かれた肖像画にも豊かなレースを見ることができます。
権力や財力の誇示という目的だけでなく、レースのデザインや模様で産地を知ることが可能だったため、
当時どれだけ流行に敏感であったかをも示すために、ことさら緻密に描かれました。
こうした理由から当時の肖像画家にはレースに対する高い描画力が要求され、
レースの描かれ方に納得がいかなければ画家を解雇してしまったほどでした。

アルマダ海戦時のエリザベス女王1世。
大きなレースの襟が印象的な肖像画からも当時の画家の高度な描画力を読み取ることが出来ます。
また、エリザベス女王の晩年は自分の肖像画の顔に影(しわ)を入れないようにとも命じ、
日々老いる姿を国民に見せ不安を感じさせないようにという心理的、政治的な計らいがあったといわれています。
(Photo18)


19世紀になるとミシンや機械レースの普及が広まり
貴族や上流階級の富と権力の象徴であったレースの時代は終焉をとげると共に、
一般女性のファッションの身近な存在となっていきました。
やがて女性達は繊維会社や洋服屋が制作した見本帳(サンプルブック)から思い思いのレースを選び
好みのドレスを仕立ててもらうようになりました。
オートクチュールの品番入りラベルの付いたレース。
(Photo19)


見本帳(サンプルブック)はレースの他、金糸や銀糸を使ったリボン、テキスタイル、アップリケなどの他
その生地を使ったファッションプレートが付いたものもありました。
(Photo20)


かつてヨーロッパの王侯貴族を中心に流行したレースは、
時を経てもなお色あせることなく見る者を魅了してやみません。
美しさとデザインだけでなく、どんな時代を、どんな人々を介して今ここに存在するのか・・・
レースの持つストーリーとロマンはこれからも私たちの心をときめかせ続けることでしょう。
(Photo21)


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【参考文献】
『レース 歴史とデザイン』アン・クラーツ 平凡社
『アンティーク・レース』吉野 真理 里文出版
『レースとレース・グラス』箱根ガラスの森 特別展図録他




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