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Vol.5
ESSAY
◆ イギリス人に学ぶ
ヨーロッパの人は何故こんなにもいい加減なのか?
私がヨーロッパで体験したこと、イギリスを例にとってみると...
バスや鉄道が時刻表通りに来ない。
バス停で手を上げてもバスが停まってくれない。予約したはずのタクシーが来ない。
シャワーのお湯が出なくなったので修理を呼べば約束の日(時間)に来ない。
速達で出したはずの郵便(Royal Mail)が1ヶ月以上も行方不明になる。
人のものを無断で使う。持ち主に何の断りもなく使ってそれを返さない。
なんてことは日常茶飯事で
運転手の朝寝坊で電車が遅れるなんて日本ではとうてい信じられないようなこともおこります。
買い付けでは私自身何度もこんな目に遭っては
ヨーロッパの人は何故こんなにもいい加減なのか?と考えてきました。
理屈でもなんでもなくそういう人種であると言ってしまえばただそれまでですが
ヨーロッパ人は何に対しても諦めが早い、緩いというような気がします。
例えば鉄道が1時間の遅延で駅で待ちぼうけになったとします。
この遅延が乗り換えの電車まで影響を及ぼすとなると1時間のロスタイムが2時間、3時間にも膨れ上がります。
私達のような買い付けという限られた時間内で動く日本人にとってはとても不愉快なアクシデントです。
時間通りにスケジュールがこなせなくなるのはもちろんですが、
ただでさえ朝の早い買い付けに余計な体力を使うだけでなく余分な疲労も加わることになります。
駅員に遅延の理由を聞いても「わからない。」の無情なひと言。え?ちょっと待って、わからないって??
ところが、駅の待合室では皆口々に「電車が遅れてるんだから仕方がないね。」といったふうに実に物わかりのいい
面持ちで誰ひとり文句を言う人はおらず、新聞を読む人、携帯でメールする人、口笛をくちずさんでいる人
カフェでのんびりコーヒーを飲む人など物静かに電車が来るのを待っています。
あげくに何時間も遅れてようやくやってきた電車の運転手に向かってある1人のイギリス人が
「今夜は駅に泊まろうかと思ったよ。厚着してきてラッキーだった。」なんてジョークさえも出る始末。
しかし、そんな茶目っ気たっぷりのジョークのおかげで周囲がいっぺんに和やかな雰囲気に包まれます。
そんな光景を見るにつけ、めったなことでは怒らない自称温和(?)、たいていの理不尽なことにも目をつぶる私でさえも
「あなた達、何故そんなに温厚でいられるの?」と思う事があります。
こんな時、まるで何事も無かったかのように辛抱強く待ち続ける彼ら(イギリス人)には尊敬の念さえも抱きます。
これは皮肉でもなんでもなく私の主観ですが
古いものを愛するヨーロッパ人の穏やかなお国柄がこんなことにも表れているような気がします。
セカセカといつも時間に追われ電車が数分遅れたくらいで駅員に詰め寄るどこかの国の人(苦笑)とはえらい違いで
冷静になれば小さなことでイライラしていた自分が恥ずかしくなります。
まぁ、日本人の正確さや勤勉さはそれはそれで世界に誇れることですが、
何より安全第一で、たまにはこんなゆったりした気持ちも大切かなと思う今日この頃です。
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